「労働組合加入による解雇は不当」福岡県労働委が学校法人に元職員の復職命じる…地裁判決も「解雇は無効」
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労働組合への加入による解雇は不当労働行為にあたるとして、福岡県労働委員会が北九州市で仰星学園高校を運営する学校法人「仰星学園」に対し、元職員の女性を復職させるよう命じたことがわかった。女性側が20日、同市で開いた記者会見で明らかにした。
女性と北九州合同労働組合によると、女性は学校法人で事務長を務めていた2023年9月、具体的な理由を説明されずに降格となった。女性は24年4月に同組合に加入し、団体交渉を要求。法人は同7月、ほかの職員への問題行動があったとして女性を解雇した。
県労働委は今月6日付の命令書で、解雇は不当労働行為にあたると認定。法人に対し、女性の復職と不当行為を認める文書の事務室への掲示などを命じた。
また、女性は法人を相手取り、地位確認などを求めて福岡地裁小倉支部に提訴。同支部は今年9月25日、解雇は無効とする判決を言い渡した。法人側は控訴したという。
女性は会見で、「復職して職場環境を改善し、教職員の定着率を上げたい。法人には、命令を受け入れてほしい」と訴えた。
同委員会の命令を受けたことに対し、法人は「弁護士に対応を一任している」としている。