IP電話1回線から「詐欺電話」200万件、警察などの番号偽装し被害数千万円…設定ミスを悪用か

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 警察署や官公庁などからの電話を装う特殊詐欺被害が相次ぐ中、国内の通信会社が海外に提供したIP電話の1回線から今年2~3月、発信元を偽装した約200万件もの電話がかけられていたことがわかった。実際に被害に遭った人もおり、警察庁は通信会社の設定ミスが原因とみて、近く再発防止を要請する。

偽装電話の構図
偽装電話の構図

 問題の回線を提供したのは、東証プライム上場の通信会社「アイ・ピー・エス」(東京)の子会社。総務省も、原因の究明などを求める行政指導を行う方針だ。

 捜査関係者によると、同社は2月、海外の通信業者との間で、「050」の番号で始まるIP電話回線の利用契約を結んだ。業者が利用権を転売し、詐欺グループ側に渡ったとみられる。

 IP電話はインターネット回線で音声を伝える仕組みで、設定により、実際とは異なる番号を表示させることもできる。業界団体は偽装番号による発信を拒否したり、非通知にしたりする対策指針をまとめているが、警察庁では同社が有効な対策を取っていなかったとみている。

警察庁
警察庁

 警視庁などが通信を解析した結果、新宿警察署や大阪府警、最高検、中央省庁の代表番号を装うなどした大量の発信記録が見つかった。同社が対策を取り、4月以降は実在の番号を表示する偽電話は確認されていないという。

 この回線を通じた詐欺被害は少なくとも10件ほどあり、被害額は判明分だけで数千万円に上る。同社は20日、「想定外に回線が悪用され、遺憾。結果的に設定に不備があった事実を重く受け止め、再発防止に 真摯しんし に取り組む」とした。

 今年1~9月の特殊詐欺被害(暫定値)は前年同期の約2・3倍の965億円で、過去最悪となっている。

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