[時代の証言者]アニメで描く物語 富野由悠季<28>一般教養 しっかり学べ
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《2000年代以降、富野さんは本業のかたわら、国内外の大学の客員教授に就任し、講演活動で壇上に立つことも多くなった。10年11月には中国の北京大で講演し、600人あまりの学生たちを前に自らの現場体験などについて大いに語った》
中国でアニメーションを作っていこうという機運が高まっている時期でした。学生たちに向けて、テレビアニメを通して、どういうメッセージを生み出すことができるのかという話をしました。彼らは目をキラキラさせて、ファンの顔になっていました。
今や日本の大学でアニメ学科を設置することは珍しいことではなくなりました。ただ、僕自身はアニメを学問として講座を設定できるものだとは思っていません。アニメそのものを学ぼうと思ったら、過去の作品を見るだけです。その上で自分はこれから何をやるのかということを決めましょう、発明しましょうと申し上げたいです。
アニメーターを目指す学生は今もたくさんいます。プロになる子は幼い頃から絵の訓練を積んでいます。では何を学ぶべきなのでしょうか。それは単純に「一般教養」だと僕は考えます。つまり中学3年までの義務教育で、理数系も含めて、しっかり学びなさいということです。