退職代行「モームリ」を警視庁が捜索、報酬目的で顧客を弁護士に紹介した非弁行為容疑
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退職手続きの代行を依頼された顧客を弁護士に紹介し、違法に手数料を得ていた疑いがあるとして、警視庁は22日、退職代行サービス「モームリ」の運営会社「アルバトロス」(東京都品川区)本社と都内の二つの法律事務所に弁護士法違反(非弁行為や非弁提携)容疑で捜索に入った。今後、関係者から事情を聞き、刑事責任が問えるか判断する。
捜査関係者によると、同社の社長は弁護士資格がないにもかかわらず、提携する弁護士に退職を希望する顧客を報酬目的で紹介した疑いが持たれている。警視庁は、同社が法律事務所から違法に紹介料を受け取り、顧客の勤務先との交渉を取り次いでいたとみている。
同法は、弁護士でない者が報酬目的で法律事務をあっせんし、弁護士が無資格者から顧客の紹介を受けることを禁じている。
退職代行は本人に代わって勤務先に退職の意思を伝えるサービスで、近年、若者を中心に利用が広がっている。就職情報会社マイナビ(東京)が昨年10月に公表した調査では、2023年6月以降の1年間に転職した人のうち、16・6%が退職代行サービスを利用していた。
アルバトロス社は22年3月から事業を展開し、ホームページによると、「累計4万件以上の退職を確定させた」という。
民間調査会社などによると、25年1月期の売り上げは約3億3000万円で、2期連続の増収だった。
アルバトロス社の社長は7月、取材に「弁護士には法律的な紛争が起きそうな場合に顧客を紹介しているが、報酬も受け取っておらず、非弁行為にはあたらない。業務も(退職意思の)通知しかしていない」と話していた。
退職代行を巡っては、東京弁護士会が昨年11月、未払いの残業代を退職者の勤め先に請求するなど、違法に法律事務を行っている業者が存在するとして注意喚起している。