静岡・伊東市の田久保真紀市長が失職…不信任決議案提出の市議「大義なき解散は暴君の所業」

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 学歴を偽ったと指摘されている静岡県伊東市の田久保真紀市長(55)への2度目の不信任決議案が31日の市議会臨時会で、賛成多数により可決された。これにより、田久保市長の失職が確定し、50日以内に市長選が実施されることになった。12月7日告示、同14日投開票となる可能性が高い。

議場に入る静岡県伊東市の田久保真紀市長(31日午前、静岡県伊東市で)=園田寛志郎撮影
議場に入る静岡県伊東市の田久保真紀市長(31日午前、静岡県伊東市で)=園田寛志郎撮影

 この日は、田久保市長による解散に伴う19日の市議選後、初の議会で20人の議員全員が出席。同決議案に賛成する意向を示していた19人が賛成、反対は1人だった。

 議会後、田久保市長は、「議会の決定として粛々と受け止めさせていただきたい」と述べ、市長選への対応について、「ご支援いただいている皆さんとよく話し合いながら、自身と向き合って決めたい」と話した。

 不信任決議案の提案理由の説明では、四宮和彦市議が「市長の学歴詐称という極めて個人的な不祥事について、説明責任を果たすどころか、大義なき市議会の解散に踏み切ったことは、暴君の所業。田久保市長がその職にとどまり続けることは、民意を無視することである」などと述べた。田久保市長はこの間、手元の資料を見つめながら、時折、メモを取るなどしていた。

 反対討論では、片桐基至市議が「議会の多数派が少数派の首長を排斥する行為に他ならない」と述べた。

 田久保市長は、今年5月の市長選で、新図書館の建設中止など公共設備投資の見直しを訴え、現職を破り、初当選。しかし、「東洋大卒」との最終学歴が虚偽だとの指摘が外部からあり、田久保市長は記者会見で「卒業ではなく除籍だった」と明らかにした。ただ、「詐称の有無」について説明を避け続け、市政の混乱が続いてきた。

 市議会は9月1日、1度目の不信任決議案を全会一致で可決。これに対し、田久保市長は議会を解散した。

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