米の流通実態を把握するため、集荷や販売を行う全7万事業者を対象に行った調査を巡り、農水省が未回答者の実態把握に乗り出したことが分かった。調査では回答率が2割にとどまり、流通実態を正確に把握できているのか疑問視されていた。未回答者のうち、年間300トン以上の米を扱う約500事業者に聞き取りを行い、10月にも結果をまとめる。
同省は食糧法に基づき、農家、集荷業者、卸売業者、小売りを対象に、精米換算で年間20トン以上の米を扱う事業者に届け出を義務付けている。同省は、昨年から続く米価上昇の原因を解明するため、今年6月に全ての届け出事業者を対象に調査を行った。
その結果、期日までに回答した事業者はわずか19%。回答のなかった事業者が55%、あて先不明で調査票が戻ってきた事業者が26%に上り、米の流通を把握する上で実効性に課題がある実態が浮き彫りとなっていた。
今回始めた調査では、回答のなかった約3万9000事業者のうち、届け出時点で年間300トン以上の米を扱う全約500事業者に聞き取り調査を行う。調査に応じなければ、立ち入り検査も検討する。調査結果を踏まえ、米の流通実態を正確に把握できる仕組みを確立したい考えだ。
届け出制度を巡っては、同省は届け出を求める業種の拡大を検討している。多様化する米の流通実態を把握するため、新たに加工・中食・外食事業者に届け出を求める方向で調整している。米の流通に関する情報を国が届け出事業者から着実に得られる仕組みづくりも検討している。
対象業種の拡大とは別に、同省は今年3月の参院予算委員会で、現在は精米換算で「年間20トン以上」を扱う事業者を対象とする届け出要件について、「年間10トン以上」に見直す方針も示している。