教員免許を偽造した容疑の中学校補助教員、隣町の小学校でも勤務か…同姓同名の男が支援員として４年間働く
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採用時に偽造された教員免許のコピーを提出したとして、福岡県須恵町立須恵中学校の補助教員の容疑者（６６）が逮捕された事件で、容疑者と同姓同名の男が今春までの４年間、隣接する同県篠栗町の小学校で勤務していたことが同町への取材でわかった。
同町によると、容疑者と氏名や住所が一致する男が２０２１年４月から今年３月末まで、町立小学校で、特別支援教育の支援員として働いていた。
同町から支援員の派遣業務の委託を受けている企業（東京）によると、採用に教員免許は不要だが、免許保有者は給与が高くなることもあり、男は免許のコピーを提出したという。仕事ぶりなどで男の評判が芳しくなく、今年度は契約を更新しなかった。
県警粕屋署の発表によると、容疑者は１月下旬、今年度の会計年度任用職員として須恵町に採用される際、偽造された中学校教諭の免許のコピー１枚を同町に提出したとして、偽造有印公文書行使容疑で逮捕された。容疑を認めている。
捜査関係者らによると、須恵、篠栗両町に示された教員免許はいずれも岐阜県教委が発行したものになっているが、同県教委が容疑者に発行した事実はないという。
捜査関係者や各教育委員会への取材などによると、容疑者は別の名字だった１９８５年に佐賀県教委から教員免許を授与された。福岡県内の中学教諭だった２００５年に女子中学生２人を買春したとして逮捕されて懲戒免職となり、免許が失効した。１０年に山口県教委から再び免許を授与されたが、１２年に道交法違反（無免許運転）で有罪判決を受け、失効。その後は失効したまま埼玉と群馬両県の小中学校で働くなどした。
須恵町は容疑者の採用時、児童生徒へのわいせつ行為で処分された元教員らを登録した国のデータベース（ＤＢ）で氏名を検索したが該当はなかったという。買春事件時と名字が異なるため、すり抜けていた可能性がある。
また、免許番号などの情報を県教委を通じて照合できる「教員免許管理システム」もあるが、利用は任意となっており、須恵町は使わなかった。
