アサヒビール博多工場、操業終了前に用地売却を検討…福岡市は学校用地の確保を前提にした売買取引など要請
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2029年に佐賀県鳥栖市へ移転予定のアサヒビール博多工場(福岡市博多区、約12万平方メートル)の跡地活用を巡り、同社が28年末としている博多工場の操業終了前に用地の売却を検討していることが分かった。周辺の人口増を踏まえ、福岡市が同社に小中学校などの用地として約4万平方メートルの確保を強く求めていることも判明した。(原聖悟、後藤茜)
市は12日、地元住民向けにアサヒビールとの協議内容についての説明会を開いた。この中で市は、同社が操業終了を待たず用地売却を検討していることを報告。これに加え、売却後も鳥栖工場の操業開始までは、用地を賃貸するなどして博多工場の稼働を継続するとした同社の意向を説明した。
一方で、市と市教育委員会は同社に対し、〈1〉学校用地を市に先行売却する〈2〉市に先行売却しない場合は学校用地の確保を前提にした売買取引を行う――を強く要請していることを明らかにした。
博多工場は大正時代の1921年に操業を始めた。JR竹下駅近くに立地し、周辺は2022年に大型商業施設「ららぽーと福岡」が開業。マンション建設が盛んなエリアとなっている。
市教委によると、同工場がある地域の児童が通う市立那珂小学校(児童数1024人)は現在42学級あり、18年度以降、学級数が31以上の「過大規模校」の状態が続いている。市教委は対策として、隣接校区の学校にも通える措置を設けたほか、今年度は教室数を増やすため、学校敷地内にプレハブ建設も予定している。
地元の那珂校区自治協議会の松本広文会長(61)は「この地域はアサヒビールの城下町とも呼ばれ、100年以上共に歩んできた。移転後も地域が発展していけるような土地活用をしてもらえるとありがたい」と話していた。