アメリカの政府機関閉鎖で動物園も休園へ…全米の観光客減少、1週間で10億ドル損失の試算も
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【ワシントン=中根圭一】米連邦予算の失効に伴う政府機関の一部閉鎖は5日も続き、連邦職員の勤務や観光施設の運営などに影響が出始めている。政府閉鎖は依然として解決の糸口が見えず、職員や来園者からは戸惑いの声が上がる。
政府閉鎖が始まった1日から、連邦職員の約75万人が一時帰休(自宅待機)している。米航空宇宙局(NASA)では、全職員の8割にあたる約1万5000人が自宅待機を強いられている。国際宇宙ステーションに滞在中の油井亀美也さん(55)ら宇宙飛行士の生命に関わる地上管制などを除き、「不要不急」の業務や研究開発に携わる職員は勤務できない。自宅からNASAの電子メールを使えず、出張も許されない。
取材に応じた男性職員は「過去にも政府閉鎖はあったが、今回はいつまで続くのか。長引けばNASAの宇宙開発は停滞し、世界トップの座を中国に譲り渡すことになりかねない」と危機感を募らせている。
政府予算の支援で運営されている観光施設も続々と休業に追い込まれている。政府機関が運営する首都ワシントンのナショナル・ギャラリー(国立絵画館)は5日、臨時休館を始めた。
スミソニアン協会が運営する国立動物園や博物館も12日から臨時休園する予定だ。予算の約6割は政府の支出で成り立っており、今は前年度からの繰越金を活用しているが、残高が尽きた場合、動物の飼育などを除き業務を停止する。
全米では観光客の減少で、1週間で10億ドル(約1475億円)の経済損失が発生するとの試算もある。ジャイアントパンダを見るため、国立動物園を訪れた無職デビッド・ゴールドストンさん(67)は「政府閉鎖には動物園以外にも大事な問題があるが、パンダが当分見られなくなるのは残念だ」と嘆いた。
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