国支援の研究「全体像知る従業員はできるかぎり限定を」…企業の技術流出対策へ有識者が提言
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政府の「経済安全保障法制に関する有識者会議」(座長・青木節子慶大教授)は4日、経済安保上の重要技術流出防止に向けた提言をまとめた。国が支援を行う研究開発プログラムを巡り、技術の全体像を知る従業員をできる限り限定するといった企業などが取り組むべき対策を示した。
提言では、国立研究開発法人「産業技術総合研究所」の職員が不正競争防止法違反容疑で逮捕された事例に触れ、「企業などが持つ『営業秘密』の漏えいを巡る摘発が後を絶たない」と指摘。「安全保障の裾野が経済分野に急速に拡大する中、国として重要な技術を適切に管理することが喫緊の課題だ」と強調した。
企業などに求める対策として、技術に接触可能な従業員の範囲を適切に設計することや、重要な技術を持つ従業員には外部からの接触の有無を確認することを提案。また、情報を大量に持ち出すなど不自然な動きがないか監視を行うことも盛り込んだ。
一方、主に大学での研究に関しては、人工知能(AI)や量子、半導体などの領域を念頭に、資金支援を行う各府省に対し、技術流出防止に向けた取り組みを検討するよう促した。
外国からの研究者の受け入れについては、捜査・公安当局、法執行機関も含めた政府関係機関が連携し、入国時の審査を徹底するなど、「水際対策をさらに強化するべきだ」と訴えた。
政府は、提言を踏まえ、具体的な対策をまとめる予定だ。