動画SNSでニュース見る人ほど、陰謀論的思考が強く…新聞利用者は逆の傾向に

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 スマートニュースメディア研究所は26日、主なニュースの情報源として、ユーチューブなどの動画系SNSを多く利用している人ほど陰謀論的な思考をする傾向があり、新聞を多く利用している人は逆の傾向があるとする調査結果を発表した。同研究所と世論調査などの専門家らが行った「メディア価値観全国調査」(郵送方式)の結果を分析した。

 調査では陰謀論的思考の強さを測るため、5項目の内容についてどの程度正しいと思うかをそれぞれ5段階で尋ねた。「思う」と答えた割合(「そう思う」「ややそう思う」の合計)が最も高かった項目は「一般の人には決して知らされない、とても重大なことが世界で数多く起きている」の87%で、最も低かったのは「政府当局が、すべての市民を厳重に監視している」の22%だった。

 東京科学大の笹原和俊教授(計算社会科学)が「そう思う」5点~「そう思わない」1点として5項目の平均点を算出すると、全体では3・5点だった。これが、主なニュースの情報源としてユーチューブ、インスタグラム、TikTok(ティックトック)を週4日以上見ると答えた人では3・7点となり、動画系SNSでニュースを視聴する頻度が高いほど陰謀論的思考が強い傾向がみられた。

 一方、主に新聞(オンラインを含む)を週4日以上見ると答えた人では平均3・3点と比較的低かった。X(旧ツイッター)など他のSNSやインターネットニュースの利用頻度、年齢・性別による有意な差はみられなかった。

 また、各項目について「思う」とした人の方が、「思わない」とした人よりも現在の生活に「不満」を感じている割合が高かった。

 笹原教授は「陰謀論的思考は生活上の不満や既存メディアへの不信感などと結びついている可能性がある。とくに動画系SNSではアルゴリズムによって感情的・扇情的なコンテンツが優先的に表示されやすく、利用層の陰謀論的な認識を強めているのではないか」と指摘している。

 調査は、メディア利用や社会の分断などを探るため2年ごとに実施。2回目の今回は1~3月に全国の18~79歳の男女4460人を対象に行い、2117人が回答した(回答率47%)。

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