宮崎県職員採用試験の合格者3割が入庁辞退…昨年度276人中82人、知事「職員確保を最重要課題に」
完了しました
宮崎県は昨年度実施した県職員採用試験(知事部局)で、合格した276人のうち29・7%にあたる82人が辞退したことを明らかにした。この日の県議会定例会で岩切達哉県議(県民連合立憲)の代表質問に田中克尚総務部長が答弁した。
田中総務部長は「辞退を防ぐため、入庁までの不安解消や県庁の魅力PRに努め、仕事や雰囲気を実感してもらうことが重要。引き続き辞退防止の取り組みを進めていく」と述べた。
県人事委員会などによると、辞退者を減らそうと、今年度から民間企業などの採用試験で主流となっているエントリーシートの電子化を導入。また、県施設を見学するインターンシップを充実させているほか、技術職希望者を対象に約2週間、会計年度任用職員として有償で職業体験を行う取り組みなども行っている。
河野知事は代表質問後、「多くの辞退者が出ていることを重く受け止めた。職員確保は最重要課題として取り組んでいきたい」と報道陣に述べた。民間企業などでの採用活動の早期化については「一定のルールや節度を持って取り組むことが必要と思う」と語った。
県人事委員会によると、過去10年間の県職員採用試験(知事部局)の辞退率は19年度までは2割前後の年が多かったが、20年度は28・2%に上昇。22年度は31・3%、23年度は28・1%だった。