和歌山城子・和歌浦和歌子・加太鯛子…和歌山市が生成AIでPRキャラを制作、費用はほぼゼロ
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和歌山市が商用利用可能な画像生成AI(人工知能)を使い、アニメのキャラクターのような6体を作り、デジタルサイネージにしてJR新大阪駅に飾るなどしている。街のPRに役立つとして、市は民間活用を促したい考えだ。画像生成AIを活用する自治体はまだ少なく、今後の取り組みが注目される。(丹下巨樹)
大阪・関西万博に合わせ、「限られた予算、期間で目を引く広告を」と、市シティプロモーション課が今年、米国で開発された「Adobe Firefly」を利用して制作した。職員に専門知識はなかったが、文字でAIに指示を出し、約1週間で完成させた。制作費をほぼゼロに抑えた。
AIは人工知能と言われるとおり、大量のデータを学ばせて作られ、知的財産権を侵す恐れが指摘されている。しかし、このAIは著作権を侵害しないデータだけを学習データに使っているため、問題が生じる恐れは低いとされる。
6体はいずれも女性の設定で、市をアピールする和歌山
広告では、キャッチフレーズや写真も添え、誘客を狙う。名刺サイズのカードを作り、大阪・関西万博の「和歌山ゾーン」で8月4~6日、配布すると人気を集めた。増刷を含めて約1500枚が受け取られた。「和歌山市は鯛が有名なんですね」などの声も寄せられたという。
市民や事業者から、グッズ化や製品との共同事業を要望する意見も上がったが、これまでキャラクターの全身像がなかった。
このため、市は全身のイラストの作成を民間に委託するなどの経費200万円を盛り込んだ今年度一般会計補正予算案を開会中の市議会定例会に提出した。
市シティプロモーション課の辻本真生班長は「キャラクターへの反響は想像以上だった。イベントなど様々な場面で皆さんに活用してもらいたい」と話した。今後、悪用を防ぐためのルールを策定し、民間活用を促すという。
総務省によると、2024年12月末時点で、都道府県の87・2%、政令指定都市の90・0%が生成AIを導入しているが、その他の市区町村では29・9%にとどまる。
活用法としては、「あいさつ文案の作成」や「議事録の要約」が目立っている。「ポスター・チラシ等の画像生成」は多くはなく、121件だった。