将棋の17歳・山下数毅三段がプロ入り表明…藤井聡太竜王「読みの正確さは棋士でも上位レベル」
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将棋プロ養成機関・奨励会に所属する山下数毅三段(17)が6日、竜王戦の活躍で新設された規定を活用し、プロ入りを表明した。
棋士らから有望株と見られていた山下三段は中学時代の2023年に三段リーグで13勝5敗の好成績を収めて「次点」を得た後、竜王戦に参加してランキング戦6組で準優勝した。今期は5組でタイトル挑戦経験がある棋士らを連破して、プロではない立場で優勝という初の快挙を成し遂げた。
山下三段の快進撃を受け、日本将棋連盟は奨励会三段が4組に昇級した場合は「次点」を付与するという新規定を設けた。6日の午後に三段リーグを戦い終え(成績は10勝8敗)、竜王戦の活躍で権利を得た「次点」が確定した。「次点」は2個で四段(プロ入り)の権利を得ることができるため、山下三段は二つの「次点」を活用し、プロ入りを決めた。
自らが開拓した新しいルートでプロ入りをつかんだ山下三段の将棋について、第一人者の藤井聡太竜王(23)は「詰将棋で鍛え上げられた終盤力の持ち主で、読みの正確さは棋士でも上位レベルです」と高く評価している。10月1日付で四段となる山下三段は、来期の竜王戦は4組に参戦する。(デジタル編集部 吉田祐也)