イーロン・マスク氏に最大148兆円報酬案、テスラがCEO引き留め策…世界初の資産1兆ドル超えの可能性
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米電気自動車(EV)大手テスラは5日、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO、54)に対し、最大1兆ドル(約148兆円)規模の報酬案を提示した。マスク氏をテスラCEOに引き留めることを主な目的としており、異例の巨額報酬となる。11月6日に開催されるテスラの株主総会で議案として提出される。
報酬案では、今後10年間の時価総額や業績に関して複数の評価項目が設けられ、達成状況に合わせてテスラ株を段階的に支給する仕組みだ。時価総額を現在の約1兆ドルから8兆5000億ドルに引き上げることや、100万台のロボタクシーを運行することなどが評価項目に掲げられている。
すべてを達成すれば、報酬は最大1兆ドルに達するという。マスク氏の資産額は現在3780億ドルで世界一だが、世界で初めて資産額が1兆ドルを超える可能性がある。
テスラの株主総会は昨年6月、マスク氏に560億ドル規模の報酬案を承認したが、米デラウェア州の裁判所は昨年12月、承認の過程に問題があったとして無効の判断を下した。テスラは控訴したが、マスク氏に十分な報酬を支払えない状態が続いており、巨額報酬でCEOにつなぎとめ、経営に専念させる狙いがある。
マスク氏はテスラ以外にも宇宙開発企業スペースXのCEOを務めており、AI開発企業xAIやSNS大手X(旧ツイッター)なども率いている。テスラの取締役会は、マスク氏が他の事業に注力するあまり、テスラの経営への関心が薄れるリスクを懸念しているとみられる。(ニューヨーク支局 小林泰裕)