千葉の津波避難タワー、完成10年でもう使用不能に…住民「こんなに早く駄目になるとは」
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「責任は誰が」
市は16年、施工した市内の建設会社や、設計業者、塗料業者に現地調査を指示した。その結果、塗装時の下地の調整不足や塗料膜の厚さの偏りが原因で劣化が生じたと思われるとの報告を受けた。その後3社が協力して修繕を行ったが、腐食はさらに進んだ。
だが、市は読売新聞の取材に対し、「明確な原因は特定できていない」と答え、業者の責任についても「所在を特定することは困難」と回答した。施工業者にも見解を尋ねたが、3日の期限までに回答はなかった。
こうした状況に、近隣住民からは「誰が責任を取るんだ」と憤りの声が上がる。
一方、今回の施工業者や別の業者が16年と18年に、別の塗装方法で整備したほかの2か所の津波避難タワーの状態に問題はないという。
近隣の施設で代替
市は4月、タワーから約400メートル内陸にある県東部家畜保健衛生所と協定を結び、同衛生所の建物を避難場所として使用できるようにした。7月にロシア・カムチャツカ半島付近を震源とする地震で津波警報が発表された際には地元住民が避難した。市総務課の担当者は「保健衛生所の建物はタワーより高い。当面は避難場所として使用し、近隣住民の安全を守る」と説明する。
市は使用不能となったタワーを取り壊し、建て直す方針で既に設計も終えている。だが、このところの物価高などのあおりで、建築費は当初建設時の約2倍の1億4000万円に達する見込みだ。同課担当者は「市の財政状況が厳しく、予算をつけるのは困難。施工時期は見通せない」としている。
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