原子力人材「10年以内に継承困難に」…産学官連携で人材確保へ協議会、政府が月内にも発足
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原子力産業に関わる人材の確保と育成強化に向け、政府が月内にも、民間団体や大学などと産学官連携の協議会を発足させることがわかった。組織の垣根を越えて課題の掘り起こしや先進事例の情報共有などに取り組み、実効性の高い政策立案につなげる狙いがある。
原子力発電所は極めて高レベルの放射性物質を扱う上、構造も複雑なことから、知識や技能の継承が進まなければ、安全に運用することが難しくなる。廃炉完遂にも人材確保は欠かせない。
一方、東京電力福島第一原発の事故によるイメージ低下などから人材不足は深刻化している。国の調査では、原発関連メーカーや電力会社計16社のうち15社が「10年以内に経験や技能の継承が難しくなる」と回答。原子力関連の学科、専攻がある大学や大学院に進んだ学生の数も2010年度の317人から24年度は177人まで減少した。
協議会はこうした問題の解決に向け、中央省庁のほか、日本原子力産業協会などの民間団体、大学教授らで構成。各機関が抱える課題や海外の先進事例などを情報共有し、幅広い視点での政策立案を目指す。原子力規制庁の参加も見込んでいる。