東京地検の捜査巡る誤報は記者の思い込みが原因、編集役員ら処分…池下議員の名誉回復へ取り組み

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 読売新聞は、27日朝刊1面「公設秘書給与不正受給か 維新衆院議員 東京地検捜査」の記事で、東京地検特捜部の捜査対象者を取り違え、日本維新の会の池下卓衆院議員について秘書給与不正受給の疑いで捜査が進んでいるとの重大な誤報を掲載した。取材経緯の検証を行った結果、最初の取材で担当記者に思い込みが生じたうえ、キャップやデスクも確認取材が不十分だったことを軽視し、社内のチェック機能も働いていなかったことが誤報につながった。

読売新聞オンライン
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 読売新聞東京本社は9月5日付で、前木理一郎専務取締役編集担当と滝鼻太郎執行役員編集局長について、役員報酬・給与のそれぞれ2か月30%を返上する処分とする。また、小林篤子社会部長を罰俸とし更迭する。当日の編集責任者だった編集局デスクをけん責、社会部のデスク、司法記者クラブキャップ、担当記者をいずれも出勤停止7日とする。

 誤報の原因はまず、担当記者に思い込みがあったことだった。特捜部が政治家を捜査しているとの情報をつかんだ記者は、関係者への取材から、その対象者は池下議員だとの感触を得た。しかし、その関係者が直接、池下議員の名前を挙げたわけではなく、確認が不足していた。

 さらに、社会部のキャップ、デスクらも捜査対象者の名前を確実に把握できていないことを軽視していた。捜査対象者が池下議員であるかどうか複数の関係者に取材を行ったが、対象者を明確にできる結果は得られていなかった。

 実際に特捜部が捜査していた政治家は、池下議員と同じ日本維新の会の石井章参院議員だった。

 編集局内の情報共有も不足しており、複数の取材源から確認する、十分な確信が持てない場合の記事掲載は見送るという原則に違反していた。また、誤報を防ぐための社内のチェック機関「適正報道委員会」に諮る判断もされず、過去の誤報の反省と教訓が生かされなかった。

 読売新聞は、こうした不十分な取材により誤報を出したことを重く受け止め、池下議員と元公設秘書2人の名誉回復に向けた取り組みを進める。また、記者教育の強化や記事掲載前のチェックの徹底といった再発防止策を講じる。

  滝鼻太郎・読売新聞東京本社編集局長の話 「27日朝刊1面の誤報について、池下卓衆院議員と元公設秘書の2人、及び関係者の皆さま、読者の皆さまに深くおわびいたします。思い込みと確認不足に加え、記事化にあたってマイナス情報を軽視し、重大な誤りを招いてしまいました。過去の誤報の反省と教訓も生かされませんでした。こうした事態を決して起こさないよう、本紙の信頼の回復に向けて、徹底した再発防止策に全力で取り組んでまいります」

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