1958年4月墨田区生まれ男性に照会状送付へ…都立産院の新生児取り違え「相手にも67年分の人生」

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 東京都立墨田産院(閉院)で67年前に別の赤ちゃんと取り違えられた男性の生みの親に関する調査について、都は19日、男性と同じ時期に墨田区内で生まれた人のうち、数十人の現住所を特定したと明らかにした。本人とその親に対し、調査への協力を求める。

生みの親との再会を願う気持ちを語る江蔵さん(4月21日)=杉本和真撮影
生みの親との再会を願う気持ちを語る江蔵さん(4月21日)=杉本和真撮影

 4月の東京地裁判決で調査を命じられたことを受け、都は5月、墨田区から出生届の記録を取り寄せるなどした。その結果、取り違えられた 江蔵えぐらさとし さん(67)と同じ1958年4月に同区で生まれたのは230人で、男性は113人だと判明した。

江蔵智さんの「生みの親」捜しの経緯 ※判決などに基づく
江蔵智さんの「生みの親」捜しの経緯 ※判決などに基づく

 このうち現住所がわかった約3分の1に対し、都は、生みの親を知りたいとの思いをつづった江蔵さんの手紙を添えて、墨田産院で生まれたかどうか尋ねる文書を送付する。墨田産院で生まれたと回答した人には、DNA鑑定への協力を求める。

 文書は本人だけでなく親にも送付し、双方の同意を得て調査を進めるという。都の担当者は「江蔵さんと取り違えられた相手にも67年分の人生があり、心理的負担に配慮しながら、調査への協力をお願いする必要がある。江蔵さんとも相談しながら慎重に進めたい」と話した。

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