分娩時に医療ミス、脳の障害で重い後遺症の恐れ…長野・松本市立病院

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 長野県松本市は22日、同市波田の市立病院で4月、 分娩ぶんべん 時に医療ミスがあり、新生児が重い後遺症が残る恐れのある脳の障害を負ったと発表した。胎児の心拍モニターに異常な波形が出ていたにもかかわらず、助産師が産科医に報告しなかったのが原因。病院は23日から当面、分娩受け入れを休止する。

 発表によると、20歳代の女性が4月、陣痛を起こして午前に入院。午後8時頃に心拍モニターに異常波形が繰り返し出現したのに、助産師2人が異常を認識できず、産科医への報告も怠った。翌日午前2時過ぎに心拍数が低下したため、吸引分娩の緊急処置を施し、胎児は仮死状態で生まれた。

 新生児は小児科医の蘇生措置後、別の高度医療機関に救急搬送され、低酸素性虚血性脳症との診断を受けた。分娩時に胎児の脳が酸素または血流の不足にさらされて起きる脳の障害で、重度の場合は深刻な後遺症を伴う。病院はプライバシー保護を理由に、新生児の状態を明かさなかった。

 佐藤吉彦院長は「波形異常がより早く産科医にもたらされていれば、今回のような事態にならなかった可能性がある」と述べた。病院はまた、女性が重症妊娠高血圧症候群と診断され、出産前に注射による降圧剤治療が行われたことも明らかにしたが、第三者の入った事故調査委員会は「異常な波形の認識の怠りが原因」と結論づけたという。

 病院が扱っている分娩数は年138件。市は、同病院で出産予定の妊婦には、信州大学病院や県立こども病院など、市立病院より年間分娩数の多い中信地区6病院に紹介していく方針。

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