元看護助手の再審無罪、滋賀県に3100万円の賠償命令…国への請求は棄却

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 滋賀県東近江市の湖東記念病院で2003年に入院患者を殺害したとして殺人罪で服役後、再審無罪が確定した元看護助手・西山美香さん(45)が国と県に約5400万円の賠償を求めた訴訟の判決で、大津地裁(池田聡介裁判長)は17日、県警の捜査の違法性を認め、県に約3100万円の賠償を命じた。起訴した検察の判断については違法性を認めず、国に対する請求を棄却した。

再審無罪となり笑顔を見せる西山美香さん(中央)(2020年3月31日、大津市で)
再審無罪となり笑顔を見せる西山美香さん(中央)(2020年3月31日、大津市で)

 西山さん側は国に関する認定を不服として控訴する方針。

判決内容を記した垂れ幕を掲げる原告団(17日午後、大津市で)=中原正純撮影
判決内容を記した垂れ幕を掲げる原告団(17日午後、大津市で)=中原正純撮影

 同病院では03年、慢性呼吸不全の患者(当時72歳)が死亡。西山さんは04年、「人工呼吸器の管を外した」と自白したことから逮捕・起訴され、07年に最高裁で懲役12年が確定した。大阪高裁が17年に再審開始を決定。大津地裁は20年3月に再審無罪を言い渡した。

 西山さんへの取り調べについて、判決は再審判決と同様に、「取調官が不当な誘導、働きかけをして虚偽自白をさせた」と認定。否認しても供述調書を作成せず、起訴後も取り調べを続けて自白を維持しようとしたとし、「取り調べは社会通念上相当と認められる範囲を超え、違法」と判断した。

 さらに、県警が検察に対し、「たん詰まり」で死亡した可能性に解剖医が言及した捜査報告書や、西山さんが殺意を否定した自供書を意図的に送致しなかったことが疑われると指摘。西山さんが適切な判決を受けられなくなったとし、「真相を明らかにするという刑事訴訟法の目的に反する不作為で違法」と結論付けた。

 大津地検については、「自白が虚偽だと推認できず、起訴したことには相応の合理性があった」とし、国の責任を否定した。

 県警の木林誠監察官室長は「判決の内容を精査した上で、今後の対応を検討する」とコメントした。

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