松浦貯蓄共済協同組合「特別出資金」に1000万円出資して返金は50万円…「出資者の会」が刑事告訴検討
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長崎県松浦市の松浦貯蓄共済協同組合が、定款に基づかない「特別出資金」を非組合員からも募っていた問題は、出資した市民らが刑事告訴などを検討し、深刻化している。市の調査では、48人が総額1億5500万円を出資。証書などには「定期預金」と書かれたケースもあった。特別出資金を募った経緯について、組合関係者は、貸付金の回収が進まず、資金に窮したためと証言している。(小松一郎)
組合員以外も勧誘
「特別出資金(定期預金)として領収しました」
「利息(配当)は年利1%にさせていただきます」
市内の男性(84)が組合から受け取ったという「特別出資金預証書」や「確約書」には、利息付きの定期預金とも受け取れる記載があった。
組合は1963年、中小企業等協同組合法(中協法)に基づいて設立されたが、預金を取り扱う金融機関ではない。組合の定款では、組合員は市内の小規模事業者に限られ、組合は組合員からの出資(1口1万円)を原資に、資金が必要な組合員に貸し付ける事業を行うと定められている。
男性は組合員ではないが、自宅で組合関係者から勧誘され、2018年頃から、計約1000万円を出資した。払い戻しを求めたが、50万円しか返金されていないという。
「定期預金と思っていた。老人ホームに入る時などに使おうと思っていたのに」。男性はこう憤った。
貸付金回収が進まず
市が今年2月にまとめた調査結果によると、特別出資金は、10年に組合員から、12年に非組合員から募り始めた。組合員33人が1億700万円、非組合員15人が4800万円を出資し、1回当たりの出資額が、500万円のケースもあった。
調査では、組合の多額な不良債権も明らかになった。組合員に貸し付けたが、未回収となっているのは、元金1億3000万円、利息2億1100万円。組合による新規の貸し付けは15年以降、確認されなかった。
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