LPガスボンベ8万5千本の耐圧試験行わず、社長「先代の頃の30年ぐらい前から」
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福岡県は1日、LPガスボンベの定期検査を実施する会社「大内田産業」(福岡県飯塚市)が、高圧ガス保安法で義務付けられた耐圧試験を行わずに、検査に合格させる不正があったと発表した。過去5年間で約8万5000本に上り、福岡、佐賀、大分、熊本、長崎各県の一般家庭や事業所に納入されている。
福岡県の担当者とともに記者会見した同県LPガス協会の担当者は「ただちに危険な状況になるとは考えにくい」としているが、関係機関と連携して緊急点検を実施したうえで、11月末までの回収完了を目指す。福岡県は刑事告発や行政処分を検討している。
発表によると、圧力を加えて復元力を確認する試験で、原則5年に1度実施する。1月に「試験を一部実施していない」と県に公益通報があり、県警との合同立ち入り検査や聞き取りで不正が発覚した。同社の大内田仁嗣社長は県に対し「30年ぐらい前、先代の頃から」と話しているという。