イランとの核開発・停戦協議、応じなければ大型爆弾「バンカーバスター」で攻撃検討…トランプ氏
完了しました
【ワシントン=阿部真司、テヘラン=吉形祐司】米国のヘグセス国防長官は16日、イスラエルとイランの交戦を巡り、中東の米軍態勢を強化するとSNSで明らかにした。イランに圧力をかけ、ウラン濃縮を巡って停滞する核協議を有利な形で再開する狙いとみられる。
ヘグセス氏は「米軍の保護は最優先事項だ」と述べ、態勢強化は中東の米軍基地を守るためだと説明した。ロイター通信は16日、米原子力空母ニミッツが同日、南シナ海から中東へ向かったと報じた。ニミッツは5000人の乗組員と戦闘機を含む60機以上の航空機が搭載可能とされる。
トランプ大統領は16日、訪問先のカナダで記者団から軍事介入の可能性について問われ、「それについては話したくない」と述べた。
米ニュースサイト・アクシオスによると米国は、イランの核開発と停戦に関する高官協議を今週行うようイランに提案している。イランが提案に応じなければ、米軍の「バンカーバスター」と呼ばれる大型爆弾で攻撃することも検討しているという。地下を貫通する重さ14トンの大型爆弾で、イスラエルだけではイラン中部のフォルドゥ核施設の地下深くにある濃縮工場を攻撃できない。
イスラエル軍は16日、イランの首都テヘランへの攻撃を強化した。国営テレビが生放送中に攻撃され、爆発音でアナウンサーが席を離れようとした瞬間、画面が粉じんで覆われた。国営テレビによると3人が死亡した。被害を受け、市民の首都脱出が広がった。
イスラエル軍は攻撃前、SNSで国営テレビなどがある地域の地図を示し、住民の退避を促した。軍報道官は記者会見で、国営テレビが「政権の通信センターで、(精鋭軍事組織)革命防衛隊の指揮下にある」と攻撃した理由を説明した。
17日には戦時参謀総長のアリ・シャドマニ氏を殺害したと発表した。13日には軍参謀総長や革命防衛隊の司令官らも殺害しており、体制の弱体化を狙った要人攻撃も継続している。
イランの革命防衛隊は16日、「最大で最も激しいミサイル攻撃」を準備していると発表した。16日夜から17日午前にかけてイスラエル中部テルアビブなどを数回攻撃し、軍ラジオによると、5人が負傷した。