古賀誠氏の長男のコンサル、福岡・伊丹空港のマッサージチェア事業も取引…関係者「業務は丸投げ」
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ビル会社「利益供与ない」
福岡、伊丹両空港のビル運営会社は取材に対し、アネストとの関係について、「場所代をもらう立場であり、我々からの利益供与はない」と答えた。
「福岡国際空港」(福岡)は「アネストから営業活動を受けてMCを導入した」とし、23年8月まで契約していたと説明。その後は古賀氏の長男から紹介されたMC会社(東京)との取引に切り替えたという。アネストから販売会社への業務委託は把握していなかったと話し、「本来の業務を全く行っていなければ適切な取引とは言えない。内部調査を検討する」とした。
伊丹を運営する「関西エアポート」(大阪)は、子会社がアネストと24年3月まで契約を結んでいたとする一方、「MC導入の経緯は不明」と答えた。アネストからの業務委託は把握していたとし、「今月に入って内部調査した結果、アネストには『連絡窓口』などの業務実態があった。不適切な取引は確認されなかった」と説明した。
両空港ビルは、福岡は国有地に、伊丹は国の100%出資会社の所有地に建設され、それぞれ対価を支払ってビルの運営権を得ている。
MC会社との契約解約を通知
羽田空港ビルのMC事業を巡る利益供与問題で、「日本空港ビルデング」の100%子会社「ビッグウイング」(東京)が、古賀氏の長男から紹介されたMC会社と結んだ委託契約について、12日に解約を通知したことがわかった。
空港ビル社の特別調査委が9日に公表した調査報告書によると、ビッグ社は23年6月、MC会社と契約を締結。MC会社は22年8月に設立されたばかりで、空港ビル社の横田前社長やビッグ社の担当幹部は、信用力や事業遂行能力を十分に検討しないまま取引を開始した。
報告書は「MC会社との契約は、長男に経済的利益をもたらすために行われた」と認定。今年3月までに2700万円近くの委託料が支払われていた。
また、一連の利益供与に関わっていたビッグ社の担当幹部が、12日付で引責辞任したことも判明。報告書は幹部について「経営者として極めて不適切」と指摘していた。
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