トランプ氏、鉄鋼・アルミ製品の追加関税を2倍の50%に引き上げ…日本時間4日午後1時1分発動
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【ワシントン=田中宏幸】米国のトランプ大統領は3日、米国に輸入される鉄鋼・アルミニウム製品への追加関税の税率を、現在の2倍となる50%へ引き上げる文書に署名した。引き上げ措置は4日午前0時1分(日本時間午後1時1分)に発動する。国内産業の保護が狙いだが、輸入製品の価格が高騰すれば自動車産業などにとっては逆風となりかねない。
トランプ氏は兵器に欠かせない鉄鋼製品を安全保障上の重要物資と位置づけており、米政権は3月、鉄鋼・アルミ製品に25%の追加関税を課した。今回の関税率の引き上げは、前回と同じく、安全保障上の「脅威」を理由に米通商拡大法232条に基づいて実施する。
トランプ氏が署名した文書では、「関税の引き上げで産業への支援を強化し、鉄鋼とアルミ製品の輸入がもたらす国家安全保障上の脅威を軽減・排除できると判断した」と説明している。なお、関税措置を巡る貿易協議で合意に達した英国については「異なる取り扱いを定めることが必要かつ適切」としており、関税率の引き上げの対象外となる。
トランプ氏は5月30日、米ペンシルベニア州にある米鉄鋼大手USスチールの工場で行われた集会で演説し、鉄鋼製品に対する追加関税を50%に引き上げることを表明した。演説では、「関税の引き上げにより、米国の鉄鋼産業はさらに安定する」と強調。「(関税率が)25%なら(輸入製品は)何とかその壁を乗り越えられるだろうが、50%になると壁を乗り越えることができなくなる」と述べていた。
米政権は、日本を含めた貿易相手国・地域との関税交渉を本格化させている。今回の鉄鋼・アルミ製品に対する追加関税の大幅な税率引き上げは、相手国・地域の報復措置を招き、交渉を混乱させる可能性がある。