吉羽美華市議「裏ルートの融資話」「将来的には国の金に」…経営悪化につけ込まれたと憤る被害者
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医療機関や福祉施設を対象とした公的融資制度「新型コロナウイルス対応支援資金」を巡る詐欺事件。捜査関係者によると、逮捕された大阪府寝屋川市議の吉羽美華容疑者(42)らは、コロナ禍が収まらず、この制度の返済が5年間猶予された点に着目し、詐欺を繰り返していたとみられる。被害に遭った医療法人の関係者は「市議なので信用してしまった」と肩を落とす。
「裏ルート」
被害に遭った西日本の医療法人の関係者が、吉羽容疑者や渡部秀規容疑者(48)らと面会したのは2020年夏頃。知人を通じて紹介されたという。
関係者などによると、渡部容疑者は融資を実施する独立行政法人「福祉医療機構」(WAM)の「審議官」と偽り、融資を決定できる立場にあると説明。両容疑者は「裏ルートの融資話」「融資額の半額を業務委託料として払えば、返済は不要」などとして、融資を持ちかけた。吉羽容疑者は「(医療法人側から)我々に振り込まれた金は、将来的には国の金になる」などとも話していたという。
この法人は新型コロナの影響で経営する病院の来院者が減少し、病院内でクラスターが起きた時には、収入が月数千万円単位で減るなどしていた。融資を受けることを決め、吉羽、渡部両容疑者と「業務委託契約」を締結。WAMから受けた億単位の融資額の一部を指定された口座に振り込んだ。
関係者は「吉羽容疑者らは、こちらの経営状況が悪化していることにつけ込んで金をだまし取った」と憤り、「インターネットで調べたら本当に市議だったので、信用してしまった」と悔やんだ。
融資3・9万件
コロナの影響で経営悪化に苦しむ医療機関や福祉施設は多い。WAMによると、今回悪用された制度の融資件数は20年2月~22年3月までで3万9000件、融資額は1兆9812億円にも上る。担当者は「政府の方針で資金繰りに困った医療機関などに迅速に融資する必要があり、申請内容を時間をかけて精査することは難しい」と明かす。
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