羽田空港ビル利益供与疑惑、「社長が主導」との内部調査結果を公表へ…社長と会長は辞任の見通し
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羽田空港ターミナルビルのマッサージチェア(MC)事業を巡る疑惑で、「日本空港ビルデング」(東証プライム上場、東京)の特別調査委員会が、同社の横田信秋社長(73)が東京都内のコンサルティング会社への利益供与を主導したとする内部調査結果を9日にも公表することがわかった。利益供与は「内部統制上、極めて不適切だ」とし、鷹城勲会長(81)の責任も認定する。横田、鷹城両氏は調査結果を受け入れ、辞任する見通しだ。
空港ビル社の子会社は2016年までの5年間、古賀誠・元自民党幹事長(84)の長男(52)が経営するコンサル会社「アネスト」にMCの業務委託費として約1億円を支払った。16年に東京国税局から、アネストには業務実態がなく経費と認められないとして所得隠しを指摘された後も別会社経由で支払いを続け、利益供与の総額は20年までの約10年間で2億円近くに上る疑いがある。
空港ビル社は社外取締役らでつくる監査等委員会を主体に大手法律事務所も加わった特別調査委員会を設置し、横田、鷹城両氏らから聞き取りなどを実施した。関係者によると、調査委は、所得隠しを指摘された後も、横田氏が長男側への支払いが維持されるよう取り計らっていたことなどから、利益供与は横田氏主導だったと判断。「経営者が内部のチェックをすり抜けて長男に利益を提供し続けており、極めて不適切」と認定するという。
横田氏は調査委に対し、航空行政などに関して長男に便宜を依頼したことはないとした上で、古賀氏の存在を念頭に「元衆院議員の息子で関係を断ち切れなかった」と説明したという。
調査委は鷹城氏について、横田氏から利益供与に関する報告を受けていたにもかかわらず、長男との関係解消を指示しなかったことなどを問題視したとみられる。
横田氏は1974年に空港ビル社に入社し、2016年6月に社長就任。鷹城氏は05年4月に社長、16年6月からは会長に就いていた。