カナダのプリンス・エドワード島を
舞台
にした名作「赤毛のアン」。同作を原作にしたアニメシリーズ「アン・シャーリー」が、4月からNHK・Eテレで放送されます。原作
小説
のファンで、アニメに
声優
として
参加
するお
笑
いコンビ「
爆笑問題
」の
太田光
さんに、アンの
魅力
や自身に
与
えた
影響
、アニメの見どころについて聞きました。
原作は1908年刊行
ジュニア記者の質問に丁寧に答える太田さん
モンゴメリ作の「赤毛のアン」は、
孤児
の少女アンが、
老
きょうだいのマリラとマシュウに引き取られ、多くの人の
愛
に
包
まれながら
成長
していく物語です。1作目が
刊行
されたのは、1908年。今回のアニメの原作は、
村岡花子訳
の「赤毛のアン」「アンの青春」「アンの
愛情
」の3作(
新潮
文庫)で、少女だったアンが成長して
教師
になり、ライバルで友人だったギルバートと愛を
確
かめ合うまでが
描
かれます。
太田さんが
初
めて「赤毛のアン」を読んだのは、高校生のとき。
周囲
に話しかけるきっかけを
逃
し、「3年間、
誰
とも口をきかなくて、
友達
がいなかった」という太田さんは、読書に
没頭
する中で、アンに出会いました。「アンは登場から
衝撃的
だった。アンから出てくる言葉がすべて魅力的で、アンという女の子の世界に一気に引き
込
まれた」そうです。
アンは、持ち前の
豊
かな
想像力
で明るく前向きに世界を見つめ、
率直
に言葉にしていきます。そんなアンに、
孤独
だった太田さんは「
救
われた」と話します。「想像力が人を救う、ということが『赤毛のアン』には描かれていた。頭の中は誰にも
邪魔
されない。だから、自分も
客観
的に見たら『あいつかわいそうだな』という
状況
でも平気でいられた」と
振
り返ります。
素直に「なぜ」
アニメシリーズ「アン・シャーリー」で、アンが駅で迎えを待つ場面 (c)アン・シャーリー製作委員会
アンの作品世界は、お笑いにも通じるといいます。「お笑いは、世の中で起きているネガティブなことをちゃかしたりバカにしたりするから、よく
不謹慎
と言われるんです。でも、アンは
割
とそういう部分が多い。
保守
的な人たちにとって言葉に出してはいけないことを、アンは
素直
に『なぜ?』と言うんです」
今回、太田さんは、アンが16
歳
になった
頃
に
隣
の家に引っ
越
してくる
変
わり者のおじさん、J・A・ハリソンを
演
じます。役が決まったときは、「アンのつもりでオファーを受けたので『あれ?』と思った」とおどけつつ、「アンと
関
われること、アンと会話できることがうれしかった」と顔をほころばせます。ハリソンは気むずかしい人物ですが、「アンと出会ったとき、すでにアンのことが
好
きになっている。だから、どれぐらい親しみを込めたしゃべり方にするのか、
難
しいなと思いながら演じた」そうです。
「赤毛のアン」は1979年にもアニメ化されたことがありますが、そのときは1作目のみでした。今回は3作目までアニメ化されるのが見どころの一つです。さらに、太田さんは、「『赤毛のアン』というと、タイトルだけ知っていて、名作の子ども文学でしょ、と思っている人が多いけど、この物語はそんな
枠
に
収
まっていない。大人が読んでも十分読み
応
えがある作品なので、アニメもそういう部分を楽しんでほしい」と力強く語ってくれました。
作品の中で太田さんが心に
残
っているのは、1作目の
最後
にアンがささやく詩人ブラウニングの「神は天にあり、世はすべてよし」という言葉だそうです。「アンもこの作品自体も、ずっと『この世界はすばらしい』と
訴
えている。今はあちこちで
戦争
があって『この世界はすばらしい』なんて言いにくいけど、アンの生き方や
存在
の仕方は、世の中の笑えない出来事を何とか笑いに変えようとする、今の仕事につながっているかもしれない」
太田さんの話を聞いて、アニメを見るのがますます楽しみになりました。そして、アンのことだけでなく、人生において大切なこともたくさん教えてもらいました。
◎取材班・
岡島花蓮
記者(高2)、
吉田桜
記者(高1)、
飯塚唯
記者(中3)、
伊藤護
記者(中2)、
木嶋千尋
記者(中1)