築後60年超の木造旧中学校校舎を移築…万博パビリオン・いのちのあかし、「世界の人に見てもらう」
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映画監督の河瀬直美さんがプロデュースした大阪・関西万博のパビリオン「Dialogue Theater―いのちのあかし―」を、奈良県十津川村立十津川中学校の生徒ら約50人が24日、見学した。パビリオンは廃校となった旧村立折立中学校の木造校舎を移築。生徒たちは「世界デビュー」した村の遺産を誇らしげに見上げた。(中井将一郎)
「いのちのあかし」は、大阪・
この日早朝に村をバスで出発し、4時間がかりで会場入りした生徒たちは、そろって「いのちのあかし」に入館。経年劣化で色あせ、傷や汚れがついたままの柱や床材が使われた館内を見て回った。折立中跡の近くに住む生徒(14)は「身近にあった校舎が、今は世界の人たちに見てもらっている。歴史ある建物だったとあらためて分かった」と感心していた。
かつて旧折立中の生徒で、教壇に立ったこともあるという前木伸一校長(59)は「(万博会場で校舎に出会うのは)不思議な気持ちだ」と漏らしながら〈校舎〉を見上げた。「何気なく見ている校舎にも価値がある。そんな思いで村を顧みてくれたら」と生徒たちに望んだ。
旧折立中校舎が使われているのは、玄関にあたるエントランス棟と、休憩所にもなる「森の集会所」。エントランス棟3階には、川上村で伐採された樹齢400年の吉野杉の板8枚を「コーン」の代わりに使ったスピーカーがあり、奈良の里山を表現した鳥や水の音が聞こえる。
福知山の校舎が使われた「シアター棟」では、来場者の1人がスクリーンを通して初対面の相手と対話し、他の来場者がその様子を映画のように鑑賞する体験が用意されている。