生徒減少で分校になり閉校した温泉高校の校舎、活用なければ25年度に解体へ…県から購入、貸し出し募るも誘致至らず「誰かが使ってくれるという甘い期待が…」
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兵庫県新温泉町は、町が所有する旧県立浜坂高校温泉校(新温泉町竹田)の建物について、活用方法が見つからない場合、2025年度に解体に着手する方針を決めた。企業誘致などのため、県から購入したが、本来の目的を一度も果たすことなく、取り壊される可能性がある。(熊谷暢聡)
県立温泉高校を前身とする温泉校は、生徒数の減少に伴って07年に閉校した。町は跡地について企業用地とする方針を打ち出し、県から3階建ての校舎や体育館などを約2400万円で取得した。敷地(1万9721平方メートル)や建物の一部は無償譲渡されている。
用途を雇用創出や産業振興、人材育成などに限った「地域活性化施設」と位置づけ、09年度から貸し出しを希望する企業を募集してきた。機械・縫製工場、鉱物選別場、ドローン飛行場などへの活用が検討されたが、建物の強度不足や追加整備の要求などが支障となって誘致には至らなかったという。
校舎や体育館は建築から40~50年が経過し、老朽化も進んでいる。解体にかかる町の財政負担を減らすため、25年度で期限を迎える合併特例債を活用して取り壊す方針を決めた。
25年度の当初予算案に跡地利用計画の策定と解体に向けた設計費を計上。町議会の3月定例会に施設条例の改正案を諮り、地域活性化施設としての位置づけをやめる予定だ。
町によると、施設条例の改正で譲渡なども可能になることから、計画の策定前にニーズ調査を実施し、解体の規模などを検討するという。解体費用は今後、補正予算案を組んで対応する。
西村銀三町長は「計画なしに、『誰かが使ってくれる』という甘い期待のもとで購入している」とし、「新たな事業者が入ってきてくれるようにしたい」と話した。