「ふるさと納税」返礼品の産地偽装、長野・須坂市長「責任感じている」…市内の生産者は憤り
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長野県須坂市が、地元産ではないシャインマスカットをふるさと納税の返礼品にしていた問題を巡り、三木正夫市長は18日に記者会見を開き、「市長として責任を感じており、大変申し訳ない」と陳謝した。今回の問題を受け、市は10日にふるさと納税の受け付けを全面的に停止したと説明。再開時期は未定という。今後、有識者らによる第三者検証委員会を設置し、原因の究明と再発防止策を練る。
産地偽装を行ったのは、同市のふるさと納税の返礼品を取り扱った「日本グルメ市場」(和歌山県)。同社の山崎裕次社長は取材に対し、「須坂市産のシャインマスカットを楽しみにしていた皆様を裏切ってしまい、申し訳ない」と謝罪した。市は同社との取引を中止する方針だ。
総務省などによると、ふるさと納税制度による2023年度の県内自治体への寄付額は計263億6000万円。自治体別では須坂市が39億2600万円と最多で、約8割がシャインマスカットだった。また、市への寄付額の約半分を同社が占めていたという。
市内でシャインマスカットを生産している農家の男性(70歳代)は「須坂市産であることに誇りをもって手塩にかけて育てているし、それを楽しみにしてくれる方がいる。今回の産地偽装はとんでもないことだ」と憤った。