同僚に向精神薬飲まされ運転して帰宅した女性「事故起こして死んでいたかもしれない、とても怖い」
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長野県塩尻市の高齢者施設で2022年に入所者の女性を薬物中毒で死亡させたとして、殺人罪などに問われた元職員・望月大輔被告(42)(下諏訪町)の裁判員裁判の第2回公判が4日、長野地裁松本支部(永井健一裁判長)であった。被告は同僚の女性に対する傷害罪の被告人質問で、「自分が飲んでいる薬が効かなくて、他の人が飲んだらどうなるのか、好奇心で飲ませてしまった」と述べた。
望月被告は入所者の前田裕子さん(当時77歳)に対する殺人罪のほか、22年4月28日、同僚の女性に向精神薬を混入させた飲み物を飲ませ、急性薬物中毒にさせたとして傷害罪でも起訴されている。
検察側が読み上げた同僚女性の供述調書によると、女性は施設の事務室でタンブラーに入った紅茶や紙コップのコーヒーを飲み、自ら車を運転して施設から帰宅した後、体調が悪化して夫が119番した。女性は「車で事故を起こし、死んでいたかもしれないと思うと、とてもこわい」と振り返った。
この日は、前田さんの事件が発覚した経緯や望月被告が病院から処方された向精神薬についての証拠調べも行われた。次回公判は7日に予定されている。