大阪市「特区民泊」施設の4割、中国系が運営…経営ビザを取得し移住する中国人も急増
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大阪市内で認定を受けた「特区民泊」5587件(昨年末)のうち、中国人または中国系法人が運営している施設が41%に上ることが、阪南大の松村嘉久教授(観光地理学)の調査でわかった。コロナ禍後に急増しており、経営者向けの在留資格「経営・管理」で同市に住む中国人も増えている。同資格は資本金などの要件を満たせば取得でき、民泊経営を手段に中国人の移住が急激に進んでいる実態が浮かぶ。
市によると、市内には昨年末現在、住宅宿泊事業法(民泊法)に基づく民泊が5044件、国家戦略特区に基づく特区民泊が5587件あり、それぞれ2020年末から25~73%増えている。
特区民泊は、営業者名が公開されており、松村教授は全5587件の営業者について、法人登記簿などを基に1件ずつ調査した。
その結果、営業者または営業法人の代表の名前が中国人だったり、住所が中国にあったりした中国系施設が2305件(41%)、その他の外国系が99件(2%)あった。日本人の個人や法人は2343件、判別できないケースは840件あった。中国系はコロナ禍後に急増し、半数は22年以降に市から認定を受けていた。
大阪では経営・管理ビザで滞在する中国人が急増している。在留外国人統計によると、24年6月までの過去5年間の増加数は都道府県別で大阪府が最多の2889人。2位の東京都(1862人)を1000人以上上回っていた。
特区民泊を営業できる区域は限られ、大阪市に全国の95%が集中している。
調査では、ビザを取得するため、民泊の運営法人を設立したとみられるケースが多数確認されており、松村教授は「民泊経営と移住が結びつき、今後も移住が進む可能性がある」と指摘している。
◆ 特区民泊 =訪日外国人客の増加に伴う宿泊施設不足解消を目的に、2014年に始まった。国家戦略特区に認められた大阪府や東京都大田区などで営業できる。住宅宿泊事業法(民泊法)に基づく民泊は年間の営業日数が180日に制限されるが、特区民泊は制限がない。