ネット署名で中国側が世論工作か、処理水放出や防衛力強化を反対に誘導…専門家「分断広げる」

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 判断理由として、従来の世論工作アカウントとの共通点を指摘。▽同じニュース記事や投稿を拡散▽ 習近平シージンピン 国家主席らを批判する中国反体制派の人物を攻撃▽中国外交官の投稿を拡散――などの点が共通していた。

オンライン署名を利用した世論工作のイメージ
オンライン署名を利用した世論工作のイメージ

 別の研究機関にも4アカウントを分析してもらったところ、台湾のサイバーセキュリティー企業「TeamT5」も「中国政府が一定程度、関与している疑いが強い」と判断。カナダの研究機関「シチズンラボ」の研究員は、投稿内容が日本やその外交関係に焦点を絞り、プロフィル欄に名前や居住地などの実在の人物を特定する情報がない点などから、「組織的に行われた可能性が高い」とした。

 4アカウントの一つは、処理水放出の反対署名サイトのリンクを23年に4回投稿していた。主催した「ふくしま復興共同センター」(福島市)は「署名は『国民的理解が得られていない』などの理由で行ったもので、世論工作目的に利用されたのだとしたら心外だ」としている。署名は計約15万筆が集まり、同年8月と昨年2月に岸田前首相に提出された。

 残りの三つは防衛力強化への反対署名サイトのリンクを22~23年に計9回投稿。主催した沖縄県石垣市の市民団体によると、約7000筆を集めたが、政府などには未提出という。

 4アカウントはフォロワーが少なく、署名数への影響は限定的とみられるが、ASPIは「国民の不信感をあおるため、将来的にこの種の手口が使われる可能性がある」と指摘する。

 中国は近年、SNSを通じ他国への世論工作を強めている。米調査会社「グラフィカ」によると、昨年11月の米大統領選前には、中国の世論工作目的とみられるXアカウントなどが候補者を 誹謗ひぼう 中傷し、米国の選挙の正当性に疑念を投げかける内容を投稿。銃規制やホームレス問題など、議論が分かれるテーマでも積極的に発信していた。

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