目黒区民センター・美術館・小学校の再整備、予算100億円オーバー…事業中止・見直し決定

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 東京都目黒区が区民センターや区美術館、区立下目黒小学校を一体的に再整備する事業者の公募を中断した問題で、区は整備費が当初予算を100億円近く上回ることが判明したとして、事業の中止を決めた。今後、計画を見直す方針で、再整備事業は大幅に遅れる見通しとなった。

再整備事業の中止が決まった目黒区民センター
再整備事業の中止が決まった目黒区民センター

 区資産経営課によると、事業は民間のノウハウや資金を活用するPFI方式を採用し、2018年度から検討を続けてきた。昨年7月に事業費の予算(提案上限価格)を約398億円と決めて事業者の公募を開始。今年5月に事業者を決定して28年度に着工する計画だった。小学校は33年度、区民センターは34年度に利用開始予定だった。

 だが、昨年10月、公募に応じた全ての事業者から、人件費や物価の高騰で工事費が上昇して区の予算内に収めるのが困難になったとの意見が出たため、区は公募を中断。その後、予算を算定し直した結果、事業費は約94億円増えて約492億円に上ることが判明したという。

 区内では今後、区有施設が一斉に更新時期を迎え、建て替え需要がさらに高まる。区が財政計画のシミュレーションをしたところ、歳出が歳入を大幅に上回る状態が続いて区の貯金にあたる「財政調整基金」が足りなくなることも明らかになった。区は、区民センターなどの再整備計画とともに、新年度から2年かけて長期的な区有施設の建て替え方針も見直す。

 区資産経営課の松本俊史課長は「18年度から計画を進めてきたのに、区民や事業者には申し訳ない。区民が喜ぶ施設作りに向けて取り組みたい」と話している。

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