八潮の道路陥没、地下の「雨水幹線」が損傷し水が流入か…救出用スロープはきょうの完成目指す

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地下の断面図
地下の断面図

 埼玉県八潮市で発生した県道の陥没事故で、県は31日、現場の穴への水の流入を防ぐ作業を急ピッチで進めた。トラックごと転落した70歳代の男性運転手の救助活動は難航している。

 事故直後、直径10メートルほどだった穴は、周辺が崩落して最大幅40メートルほどに拡大している。雨水などの水が流れ込んでいることが穴の内部の崩落につながっているとみられる。

救出活動が続けられる道路の陥没現場(31日午前9時11分、埼玉県八潮市で)=佐々木紀明撮影
救出活動が続けられる道路の陥没現場(31日午前9時11分、埼玉県八潮市で)=佐々木紀明撮影

 県は、現場地下に埋設されていた雨水を流す「雨水幹線」が陥没の影響でゆがんで損傷し、周辺の水路よりも低くなったことで水が集まり、流れ込んだとみている。30日夜からは、雨水幹線につながる場所に土のうなどを置いて水の流入を防ぐ作業を行っている。

 一方、事故現場では、30日午後から穴に重機を投入するためにスロープの整備を始めた。31日中に完成させ、地盤を強化した上で重機を入れる考えだ。

救出活動のためのスロープ作りが進む道路の陥没現場周辺(31日午前9時35分、埼玉県八潮市で、読売ヘリから)=加藤祐治撮影
救出活動のためのスロープ作りが進む道路の陥没現場周辺(31日午前9時35分、埼玉県八潮市で、読売ヘリから)=加藤祐治撮影

 現場近くの中学校の体育館に避難しているパート従業員の女性(56)は、「運転手さんがとにかく心配で、ニュースを見るたびに心を痛めている。早期の救出を祈っている」と話した。

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