岩泉純木家具が事業停止 破産申請へ 町産広葉樹の価値向上に貢献
完了しました
岩泉町岩泉の家具店「岩泉純木家具」が昨年末、事業を停止した。近く破産を申請する。県内外から支持され、町産木材の活用を推し進めてきた家具店の事業停止に、町の関係者からも惜しむ声が聞かれた。(坂本俊太郎)
東京商工リサーチ盛岡支店によると、昨年12月23日付で事業を停止し、負債総額は約5200万円にのぼる。従業員7人は同18日付で解雇されたという。
岩泉家具は1975年10月に設立され、町産の広葉樹を使った手作り家具で人気を集めた。岩泉町の本社や盛岡市内の直営店などで販売していたほか、首都圏の大手百貨店にも出店するなど展開。99年には、ピークとなる売上高1億8000万円を計上した。
その後、受注は低迷し、2016年には台風10号の豪雨で木材が流失する被害を受けたほか、近年は資材が高騰して財務状況が悪化。23年には、売上高がピーク時の4分の1の4400万円まで低下し、その後も業況が改善しなかった。
事業停止に地元関係者からは残念がる声が相次いだ。同社と長年、取引のあった同町の工務店「西倉工務店」の西倉正三会長(76)は「町産広葉樹の価値を高めてくれた第一人者。全国に岩泉の名を売ってくれただけに困った」と肩を落とした。岩泉商工会の八重樫義一郎会長(69)は「地元への地域貢献も多くしていただいたので残念。ただ岩泉純木家具が展開してきた事業や技術は町内にも広く残っているので、今後も町産木材の事業展開を商工会として模索していきたい」と話した。