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東京女子医大の背任事件、逮捕の元理事長が報酬「3分の2をキックバック」指示…事前に取り分決定か

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 東京女子医科大学(東京都新宿区)の新校舎建設を巡る背任事件で、大学から建築士に1億円超を不正に支出させたとして逮捕された同大元理事長の岩本絹子容疑者(78)が、側近の元職員の女性(52)に「(建築士に報酬の)3分の2をバックさせるように」と指示していたことが、捜査関係者への取材でわかった。警視庁は岩本容疑者が事前に取り分を決めていたとみている。

車で警視庁に入る岩本絹子容疑者(13日午前、東京都千代田区で)
車で警視庁に入る岩本絹子容疑者(13日午前、東京都千代田区で)

 岩本容疑者は2018年7月~20年2月、新校舎2棟の建設工事を巡り、1級建築士の男性(68)に実態のない業務の報酬を支払い、東京女子医科大に計約1億1700万円の損害を与えたとして13日、背任容疑で逮捕された。

【図解】岩本容疑者らの取り分の内訳
【図解】岩本容疑者らの取り分の内訳

 捜査関係者によると、岩本容疑者は副理事長だった17年12月下旬、副理事長室で元職員の女性に対し、2棟の施工費(約128億円)の1%(約1億円)を建築士にコンサルタント料として支払うよう指示。その上で、報酬の3分の2を戻させる計画を伝えた。建築士には「元職員を含む大学関係者2人との3等分」と説明するように指示していた。元職員は翌月、建築士にその通り説明し、計画の了承を得ていたという。

岩本絹子容疑者
岩本絹子容疑者

 岩本容疑者は翌2月の大学の理事会で、「建築士の業務実績に照らし、給与額が低すぎる」などと発言。報酬は十分に精査されず、理事会で承認された。

 建築士の口座には18年7月~20年2月、実際に1億円超が振り込まれた。警視庁は、建築士が住民税などの支払い分を除いた手取り額の3分の2に当たる約3700万円を現金で元職員に戻した後、元職員が岩本容疑者の自宅を訪れて全額を手渡したとみている。

 警視庁は昨年7~9月、岩本容疑者の自宅など関係先を背任容疑で捜索。計約2億円の現金と、金塊約10キロ(約2億円相当)などを押収し、大学の資金の流れを調べていた。建築士と元職員についても、任意で調べを続けている。

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