逮捕の元三菱UFJ行員、FX取引で損失10億円「返済に困り貸金庫に手」…故障装い発覚遅らせる
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三菱UFJ銀行の貸金庫から金塊を盗んだとして、元行員が警視庁に逮捕された。ギャンブルにのめり込み、FX(外国為替証拠金)取引では約10億円の損失を出していた。逮捕前の任意の調べには「借金の返済に困り、貸金庫に手を付けた」と話したという。
関係者によると、窃盗容疑で逮捕された今村由香理容疑者(46)は、私立の短大卒業後、1999年に窓口業務などを担う「一般職」として入行。行内選考を突破して「総合職」となり、2020年4月には旧江古田支店(現・練馬支店)で営業課長に就任した。22年6月以降は事件が起きた練馬、玉川両支店で支店長代理を務めた。
警視庁幹部によると、この頃には、競馬やFX取引などの損失が膨らみ、消費者金融に借金を抱えていたという。同行によると、今村容疑者は貸金庫の利用客が突然来店した際には、システムを切断し、貸金庫の故障を装うなどして発覚を免れようとしていた。
今村容疑者の自宅は東京都練馬区の閑静な住宅街にある。長年、元銀行員の家族らと暮らしていた。近くに住む男性(60)は「裕福な家庭に見えたので事件は驚きだ」と話した。