演奏やダンス、3Dデータと振動で瞬時に遠隔地へ…NTTが万博で「空間伝送」初実証
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NTTは2025年大阪・関西万博で、特定の場所の様子を3Dデータと振動などで遠隔地に瞬時に伝える世界初の「空間伝送」の実証を行う。NTTの次世代通信基盤「IOWN(アイオン)」による高速・大容量の通信で実現できる「未来のコミュニケーション」を世界に先駆けて示す。
実証は、夢洲(大阪市)の万博会場内にある自社パビリオンと、約20キロ・メートル離れた1970年大阪万博の会場だった万博記念公園(大阪府吹田市)をアイオンで結んで、実施する。
具体的には、70年万博で日本電信電話公社(現NTT)が出展した「電気通信館」があった場所に特設ステージを設置し、楽器演奏やダンスといったパフォーマンスを行う。その様子をカメラや複数の高性能センサーで捕捉し、ステージ上の人の動きや音などの情報をデジタル化して送る。
夢洲側では、振動の再現装置などを備えたスペースを用意。データを基に、3D映像や音声のほか、パフォーマンスで生じる地面の「揺れ」までをリアルタイムで再現する。
会期中、期間限定で実演後、収録映像を使って、パビリオン内で同様の演出を体験できるようにする。
NTTは70年万博で、携帯電話の原型となった「ワイヤレステレホン」を展示した。今回は、アイオンによる実証を成功させ、来場者に未来の通信を体感してもらい、次世代通信で世界市場を先導していくという。