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自転車運転時のヘルメット着用が努力義務となった4月1日から、3か月近くが過ぎた。
筆者が住む都内某区では、自転車は数多く行き交うものの、ヘルメットをかぶっている人はめったに見ない。読売新聞の各地方版にも、2か月経過時点の現状に関する記事が出ているが、着用率はおおむね1割弱のところが多いようだ
「頭も蒸れるし、ダサい」
今年6月1日の島根版に掲載された記事<自転車ヘルメット 着用8% 努力義務化2か月 松江で調査>には、未着用の男子高校生(15)の<「中学生の頃は校則でヘルメットを着用しなければいけなかったが、高校は自由。友人もみんな着けていないし、頭も蒸れるし、ダサい」>という談話が紹介されている。
ヘルメットが蒸れるのは昔からで、1984年(昭和59年)8月11日朝刊気流面にも<蒸れぬヘルメットを>という投書が載っている。<夏場は、ヘルメットをかぶらないでバイクを運転する郵便配達員や主婦をたくさん見かける。わけをきくと、「ヘルメットをかぶると頭が蒸れて、我慢できない」とのこと>とある。
かつてはオートバイ運転時にも、ヘルメット着用は義務ではなかった。が、60年代ごろにカミナリ族と呼ばれるオートバイ乗りが走り回り、交通量、そして交通事故が増えるにつれて、ヘルメットの必要性を訴える声は強まった。
67年(昭和42年)1月4日朝刊気流面に、東京在住の21歳店員の投書がある。<私は、昨年十二月八日、交通事故で入院した。バイクを運転中トラックと衝突し、反動で道路ぞいのブロックべいに激突してしまったのである>
幸いケガの程度はさほどひどくはなかったものの、かぶっていたヘルメットは割れていたそうで<もしヘルメットをかぶっていなければ、命がなかったとのこと>。<私は「自分は絶対事故は起こさない」と思っていた。皆さんも事故をひとごとと思わず、ヘルメットをかぶって安全運転につとめてください>と呼びかけている。
その後、オートバイ運転時のヘルメット着用は段階的に義務化されたけれど、<罰則規定がないこともあって、いっこうに守られていない。ことし一月の全国調査でも着用率は六割程度だった>と75年(昭和50年)6月27日朝刊社会面に書かれている。この記事は<ノーヘルメットは一点減点 オートバイ来月から義務付け>と、新たな道路交通法改正を伝えている。86年(昭和61年)にはミニバイク(排気量50cc以下の原動機付き自転車)でも義務化された。近ごろは、筆者の生活圏では、ヘルメットをかぶらずにオートバイを運転している人を街で見かけることは、ほぼない。