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北九州市スケート連盟(市連)が講習会を実施したように装って助成金を不正に受給していた問題で、市連が、不正を主導したとして福岡県スケート連盟(県連)の女性理事長(71)を除籍処分相当とする決議をしたことがわかった。責任の重さに加え、反省の態度がないことなどが理由。上部組織の実質トップに最も重い処分を突きつける異例の事態となった。
市連によると、虚偽報告は、20年以上前からフィギュア部長間で引き継がれ、2009年度以降に部長を務めた2人は不正を認めている。年間5万円の助成金を受けるため、提出した報告書の講習会名や参加人数などは全て虚偽だった。2人は同部長だった時、08年度まで担当だった理事長から指示され、引き継いだと説明しているという。理事長は関与を否定している。
助成金は、市スポーツ協会が市の補助金から出している。市は今年3月の読売新聞の報道を受け、市連の不正受給を確認した。民法上の時効にかからない13~21年度の45万円に延滞料分となる違約金を加えた計約72万円の返還を同協会に求めている。
市連は理事長がフィギュア部長時代に自ら虚偽報告を行ったうえ、歴代部長に指示して引き継いだ点を悪質と判断。45万円の返還を念頭に、理事長に4割超となる20万円の負担を求めた。しかし、理事長は負担を拒否。フィギュア部長経験者や役員で分担し、市スポーツ協会に支払った。その後、違約金の請求が加わり、不正とは関係ないホッケー部などにも資金協力を求めるという。
こうしたなか、市連は26日の理事会で、理事長の行為は責任不履行にあたるとし、市連に加盟するクラブで登録ができない除籍処分が相当と決めた。同協会から市連への処分が出た後、正式決定する。市連は、県連に対しても理事長の処分を求める意見書を提出する方針だ。
県連理事長は取材に対し、「市連から除籍の勧告を受けている。しかし、処分の根拠となる指示や引き継ぎはしていない。到底納得できない」としている。
コーチに「何に使ってもいい」
一方、助成金は「強化費」として特定のコーチに渡っていた。コーチは取材に対し、「最初に受け取った際、理事長から『何に使ってもいい』と言われた。これまでの謝礼だと思った」と語る。選手たちのリンク代に充てたといい、その後も、領収書を渡そうと申し出たが「必要ない」と断られたという。
助成金の支出を続けてきた同協会の担当者は「講習会のていをなしておらず、助成金を丸投げするのは当然不適切。これだけ長い期間気づけなかった責任も感じる」と話した。今後は、各競技団体に事業報告書に写真を必ず添付するよう求めるという。