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現在は、以前のような過激な動画は控え、ほかのチャンネルで会社経営者と対談する様子など、様々な投稿を続けている。ラファエル氏はこう振り返る。「炎上動画を出してすぐに消えていく、自分がバカにしていたユーチューバーに、自分自身が成り下がっていた」
デジタル空間では、「ソーシャルポルノ」と呼ばれる刺激にあふれた、享楽的な情報がもてはやされる。
福岡でお笑い芸人を目指していた31歳の動画配信者「よりひと」氏は8年前、ユーチューブを始めた。「ネットなら何千何万の人に見てもらえる」と毎日「ネタ」動画を投稿した。
初のヒットは磨いた芸ではなく、別の投稿者と口論になった動画だった。「炎上系は数字が取れる」と味をしめ、人気ユーチューバーらをおとしめる投稿を始めた。「相手がどう思うかは、気にもならなかった」
芸人になる夢はあきらめていなかった。ネタを書き、相方を探した。だが、ユーチューバーとしてファン向けのイベントを開くと100人規模で視聴者が集まるのに、お笑いのライブには30人も集まらない。「ネタが面白いのではなく、過激な発言がウケていただけだった」と落胆した。
昨年3月、あるユーチューバーのいじめ疑惑を根拠のないまま
「お笑いをやりたかったのにどうしてこうなったんだろう。人を傷つけて収益を得る生活はもういやだ」と唇をかんだ。
ユーチューブに動画を投稿すると、視聴回数に応じて収益を得られる。原資は運営会社のグーグルが企業などから受け取る広告費だ。
調査会社などによると、月間の利用者は世界で25億1400万人、うち日本の利用者は約7000万人に上る。再生回数が伸びるほどグーグルに支払われる広告費は増え、投稿者も潤う。こうした構造が、過激な情報発信を加速させ、
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