年内合格出す入試めぐり学生獲得争過熱…筆記メインの推薦は関西で広がり関東にも 

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 関西の私立大で公募制推薦入試が本格化し、2025年度の入試シーズンが始まった。「推薦」だが主に筆記試験で選抜し、他大学との併願も可能だ。早期に合格先を確保したい受験生側と、学力の高い学生を呼び込みたい大学側の双方にメリットがあり、関西で定着した。近年は関東の大規模私立大も参入し始め、年内に合格を出す「年内入試」をめぐる学生獲得競争がさらに激しくなっている。 (内田郁恵)

公募制推薦入試の試験会場に向かう受験生ら(16日午前、近畿大東大阪キャンパスで)=大塚直樹撮影
公募制推薦入試の試験会場に向かう受験生ら(16日午前、近畿大東大阪キャンパスで)=大塚直樹撮影

 近畿大(大阪府東大阪市)では16日に公募制推薦入試が始まった。原則、2教科の筆記試験で合否判定する。経営学部を受験した兵庫県立高3年の女子生徒(18)は「一般入試で受ける別の私立大が第1志望。年内に近大の合格があれば、余裕を持って臨める」と話した。

 近大が16、17日に7学部で実施した同入試には、24年度より1割多い2万1192人が志願。京都産業大(京都市)や龍谷大(同)も志願者数を伸ばした。

 大学が指定した高校からのみ出願できる指定校推薦と、高校の推薦があれば誰でも出願できる公募制推薦を合わせた「学校推薦型選抜」は、生徒の意欲や適性を評価する「総合型選抜」とともに「年内入試」と呼ばれ、近年拡大している。文部科学省の調査で、23年度に私立大に入学した学生のうち、学校推薦型の入学者が42・1%、総合型は17・5%で、年内入試が一般入試(40・4%)を大幅に上回った。

 年内入試は面接や小論文、志望理由書などの審査があるのが一般的だが、関西の公募制推薦は筆記試験を課す一方、面接や書類審査がないことも多い。

 常翔学園高(大阪市)の尾崎俊江・進路指導部長は「難関大を目指す生徒が早期に合格先を確保しやすい。2教科で受験できる大学が多く、3教科型の一般入試に自信がない生徒も挑戦できる。面接や論文の対策が不要で、教員の負担も少ない」と明かす。

 文科省の大学入学者選抜実施要項は、「個別学力検査」の実施を入学年の2月1日以降と定める。関西の私立大では1990年頃から、「学力検査ではなく基礎学力の確認」などとして、筆記試験を課す公募制推薦入試が行われてきた。

 88年度の文学部入試で、それまでの論文に代わって筆記試験を導入した龍谷大の担当者は「団塊ジュニアによる受験競争時代で、選考に客観性の担保が重要だったのでは」という。

 18歳人口の減少で、現在は一般入試の“前哨戦”として人気を集める。河合塾によると、2024年度私立大入試の学校推薦型選抜への志願者約32万6000人のうち、関西2府4県で6割以上を占めた。

 筆記試験による公募制推薦は25年度入試から、東洋大や大東文化大など首都圏の大規模私立大も導入した。甲南大(神戸市)が募集定員を増やすなど、関西でも強化する動きが続く。

 大学間で学力の高い受験生は争奪戦になっており、大阪府内のある私立大入試担当者は「公募制推薦の入学者は一般入試まで頑張った学生が多く、他の年内入試組より学力が高い。『関関同立』など有力私立大が本格導入すれば、競争がますます激しくなる」と危機感を募らせている。

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