自戒とシナリオ作りの動機について
そもそもの動機としてはニコラス・エリオット(MI6)とキム・フィルビー(MI6所属だがソ連のスパイ)のような敵対的なイデオロギーを抱きながらも、国家という枠組みを超えて個人的なレベルでの友情関係や敵対関係を描きたいという部分で今回のシナリオを作りました。
そもそもの専門分野として国際政治を学んできた身ではありますが、此度はそこから絞り諜報組織・防諜組織の勉強のほうを集中的にさせていただきました。政治の文脈から切り離すためにシナリオ自体の資料には殆どしませんでしたが、以下の作品から主に学ばせていただきました。特に一番最初の作品が創作の出発点となっております。
『キム・フィルビー:かくも親密な裏切り』ベンマッキンタイアー/小林朋則訳(中央公論新社)
『モサド 暗躍と抗争の70年史』小谷賢(早川書房)
『情報と策略(上・下)』春日井邦夫(国書刊行会)
『モサド情報員の告白』Vオストロフスキー/Cホイ/中山善之訳
『アクティヴ・メジャーズ 情報戦争の百年秘史』トマスリッド/松浦俊輔(作品社)
『警備公安警察史』広中俊雄(信山社)
などなど。
また、なにが作品作りを加速させたかに関してですが、当方、紛争についても重大な関心事であり、それに関与している諜報組織がシナリオやメディアによく登場するなと長らく思っておりました。そして、勝手な解釈になりますが、政治的要素から切り離した作品だから皆楽しむことができているのだと判断しておりました。ですので、当方も可能な限り政治的要素から切り離して作品作りに徹しようと考えたのですが、切り離ししすぎた結果、その組織である必要性もなく、また該当の諜報組織が受け入れられていることに関しては当方の推察とは違うところにあったかと結果的には思われます。
いずれにせよ、危険な橋を渡るべきではなく、国際政治を勉強してきた身であるが故に、自分ならば問題なく扱うことができるのかというある種の傲慢があったかと思われます。
以下、いくつかの製作に関連した出来事についてになります。
①制作し始めた詳細な時期は覚えておりませんが、簡易プロットは2022年末には少なくともできていたかと思われます。2023年の5月に地の文なしの骨組みはできており、その近辺でテストプレイをしました。変えるのが容易だったにもかかわらず、そのままにしておいたのは当方の致命的な過失かと思われます。イデオロギー上は協力関係が見込めない組織が一時的に手を取り合うといった国際協力の形を盛り込もうと思ってのことだったのですが、正直言ってTRPGという性質とは致命的に合いませんし、なにより外面からどう見えるかという推察が足りなかったなと思われます。
②現在まで特にユーザー様からメッセージやDMの方は来ておりません。あくまで自己判断で非公開と修正措置を行いました。ので、本意ではない修正というわけではございません。すぐさまそれができるなら最初から公開するなと仰られる方いるかと思いますが、ごもっともです。
この度は混乱を与えてしまい誠に申し訳ございませんでした。