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【ワシントン=淵上隆悠】米国のバイデン大統領は20日、人工知能(AI)の急速な発展に対応したプライバシー保護の必要性があるとして、新たな情報保護法制の整備を超党派で進めるよう議会に求めた。個人情報の収集や子どもを対象とした広告の制限などの案を示した。
カリフォルニア州サンフランシスコでのAI専門家らとの会議で、バイデン氏は「我々の社会、経済、国家安全保障に対するリスクを管理する必要がある」と述べ、法整備の必要性を訴えた。
今後10年間に過去50年で起きた以上の技術革新があるとし、バイデン政権として対応を強化する考えを強調した。特にSNSについては、「適切な保護措置を講じなければ害悪をもたらすことがすでに明らかになっている」と警鐘を鳴らした。
具体的な対策として、検索履歴などを基に利用者の興味に沿った商品やサービスの広告を表示する「ターゲティング広告」の対象から子どもを除外すべきだと訴えた。議会が制定するべき新たな法律に関し、「企業に安全第一を求めるものだ」とも語った。
米国内では、あたかも人間が作ったかのような文章や画像を作成する生成AIの普及で、著作権侵害や情報漏えいなどへの懸念が強まっている。
バイデン政権は昨年10月にAIの開発で考慮すべき原則をまとめた「AI権利章典のための青写真」を公表した。バイデン氏は今年2月の一般教書演説で、個人情報収集や子ども向けの広告への規制に言及した。
5月には、AIのリスクを軽減する新たな施策として、1億4000万ドル(約198億円)を投じて国立のAI研究機関を7か所新設するほか、政府機関によるAI利用の指針草案を策定する方針を示した。
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