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関東を中心に相次いだ「闇バイト」による強盗事件を受け、福岡県では10月、一軒家を訪れて不在時間帯を尋ねる通信事業者を不審に感じた住民の通報が急増した。闇バイト強盗の「下見」を警戒して不安が広がる一方、県警は一部の訪問者は本物の業者だったと確認しており、警戒と同時に冷静な対応も呼びかけている。
通報は福岡市や同県糸島市で相次いだ。県警が調べたところ、一部は付近の工事の説明などで訪れた本物の通信事業者の社員だった。一方、名前や所属を明らかにせず、社員証を持っていない不審なケースもあり、県警幹部は「強盗の下見が紛れている可能性は排除できない」と話す。
県警は、見知らぬ人が訪ねてきた際は▽玄関ドアは開けない▽身元を確認する▽個人情報を伝えない▽怪しいと思ったら110番する――ことを呼びかけ、業者側にも不安を与えない対応を求めている。
住民の防犯対策も重要だ。県警によると、▽玄関や窓の鍵を複数にする▽窓ガラスに防犯フィルムを貼り、破壊されにくくする▽防犯カメラや人の動きを感知して点灯する「センサーライト」の設置――などが有効という。(相良悠奨)