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第50回衆院選は、27日午後8時から開票が始まった。読売新聞社と日本テレビ系列各局の出口調査によると、与党の自民、公明両党は大幅に議席を減らし、総定数465の過半数(233議席)を割り込む見通しだ。自民党派閥の「政治とカネ」を巡る問題が与党を直撃した格好で、自公連立の政権枠組みは今後、過半数の維持に向け流動化が必至だ。
自民党の森山幹事長は同日午後9時過ぎ、NHKの番組で「大変厳しい国民の批判があったことは強く認識している」と語った。小泉進次郎選挙対策委員長も、NHKの番組で「選対委員長の私の責任だ。力不足を申し訳なく思っている」と述べた。
公示前勢力は自民247、公明32で、与党として279。石破首相(自民党総裁)は勝敗ラインに「与党過半数の維持」を掲げていたことから、党内では、今後の政権運営への影響を危惧する声が出ている。
選挙戦で最大の争点となった「政治とカネ」を巡っては、政治資金収支報告書に不記載などがあったことから、自民党は10人を公認せず、34人を公認しても比例選との重複立候補を認めない対応を取った。ただ、非公認候補が代表を務める党支部に公認候補の党支部と同額の2000万円を支給していたことが選挙戦終盤に明るみに出るなど、自民への逆風は最後まで収まらなかった。
この問題について、森山幹事長は「ルールに基づいて決定した」と強調。そのうえで、「非公認の候補者本人の選挙費用に使われるのではないかという誤解があった。説明不足もあったと反省している」と述べた。
強い逆風の中、不記載などがあった前議員らには有権者から厳しい判断が下った。自民が公認せずに無所属で出馬した前議員10人では、西村康稔・元経済産業相(兵庫9区)が当選を確実にした一方、下村博文・元文部科学相(東京11区)や高木毅・元国会対策委員長(福井2区)らは落選が確実となった。
自民公認となったものの、比例選への重複立候補が認められなかった34人の中では、福田達夫・元総務会長(群馬4区)らが当選を確実にしたが、丸川珠代・元五輪相(東京7区)は落選が確実となった。
立民は大きく議席を増やす見込みだ。野党は候補者調整を進められず、事実上の与野党一騎打ちとなったのは45選挙区にとどまったものの、立民や国民民主党を中心とした野党が一定程度、政権批判の受け皿となり、躍進する見通しだ。
開票結果の大勢は、28日未明にも判明する。