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新型コロナ禍での医療機関向けの公的融資制度を悪用し、約2億9000万円をだまし取ったとして詐欺罪などに問われた前大阪府寝屋川市議の吉羽美華被告(43)の公判が19日、福岡地裁であった。検察側は懲役10年、追徴金1億9800万円を求刑し、弁護側は無罪を主張し、結審した。判決は10月7日。
起訴状によると、吉羽被告らは2020~21年、福岡県などの2法人にうそをつき、独立行政法人「福祉医療機構」(WAM、東京)の融資を受けるよう勧誘。虚偽の書類をWAMに提出するなどして、手数料名目で約2億9000万円を詐取したなどとしている。
検察側は論告で、吉羽被告は市議の立場を示して勧誘に同席するなどし、「重要な役割を果たした」と主張。弁護側は共犯者とされる男(執行猶予付き判決が確定)らからの「無担保で融資を受けられ、返済も不要」との説明を信じていたと訴えた。